貧乏人のタージがあるらしい。エローラ石窟寺院まで自力で行ってみた
どうも。
僕も新作ポケモンやりたいです。檀原です。
ソードアンドシールド インド版🇮🇳待ってます。任天堂さん。
◆拠点を変えアウランガーバードへと向かう
さて、前回はアジャンタ石窟寺院へ自力で行ったのですが、デカン高原にはもう一つ有名な"エローラ石窟寺院"があります。折角ここまで来たのなら、両方見なければ!
しかし、拠点としているジャルガオンからは、アジャンタには行きやすいがエローラが遠い…あとジャルガオンやることない…
ということで、バスでジャルガオンからアウランガーバードという街へ移動します!
アウランガーバードからエローラへはバスで1時間程度なので、随分楽です🙌🏻
しかも、アウランガーバードの方が栄えてそうなので、美味しいご飯屋さんなんかにも簡単にありつけそうです!
感覚的には、高富から岐阜駅周辺に移る感じなイメージです。(岐阜県民にしかわからん例え)
アジャンタに行くときに乗ったバスが、そのまま乗り続ければアウランガーバードに辿り着くようなので、前日と同じように朝のバスに乗り込む。
またもエアコンなしのバスにあたってしまい、砂埃に苦しみながら悪路を走ること5.6時間くらいだったかな、アウランガーバードへ無事到着。
トゥクトゥクを拾って、ゲストハウスまで向かい、チェックインしてさっさと重い荷物を降す。
さすが栄えているだけあって、ジャルガオンよりもいい宿がたくさんあった。
"zostel aurangabad"という2泊で900ルピー(1,530円)のドミトリーに泊まったのだが、めっちゃ綺麗だし、Wi-Fiもちゃんとしてるし、熱々で水量最高のホットシャワーも出るという最強宿だった。
共同スペースも広々使えて、チェックアウト後もここでゆったり鉄道の時間まで待たせてもらえた。最強か。
宿のすぐそばに昼からやってるレストランバーがあるみたいなので、そこで遅めの昼ごはんをとることにした。
ここまで来てハイネケン飲むという。
しかしまあ、うめーーー😳🍻✨
苦労して辿り着いた新たな街での一杯は格別です✨
チキンヌードルとやらも、カレー味じゃなくておいしい😂✨(カレーまみれなインドにおいてカレー味であるかないかが命運をわける)
◆アウランガーバード観光
昼から贅沢な食事を楽しんだ後は、アウランガーバード観光!
個人的に気になっていた"貧乏人のタージ"とよばれるビー・ビー・カー・マクバラーへ足を運びました。
まるでタージマハルのようですが、タージが豪華な大理石で造られているのに対して、こちらは一部だけ大理石であるのと、サイズもタージと比べ小さいそうだ。先にこっちを見にこれたのはラッキーだ、タージの感動が倍増しそう。笑
タージマハルが、ムガル帝国5代目皇帝シャー・ジャハーンが妻のために作ったお墓であることはあまりにも有名です。妻のことを愛しすぎてタージを豪華にしすぎたあまり、国家財政が傾いてしまったそうです。
国の経営 < 妻への愛
って、聞こえは良いけど皇帝としてはどうやねんって感じですね。笑
さてそんな嫁大好きシャージャハーンの息子で次の6代目皇帝となったのがアウラングゼーブという男です。彼の時代にムガル帝国の領土が最大にまで広がります(テスト出ます)。
アウラングゼーブ帝も、父の建築したタージを真似て嫁のお墓をつくりました。それがこのビー・ビー・カー・マクバラーです。しかし、父が国のお金を使いまくっちゃったおかげで予算がなく、タージを模倣したスケールの小さなお墓になってしまったため、"貧乏人のタージ"とか"ミニ・タージ"と呼ばれてしまうようになっています。残念。
内部には、お嫁さまが眠っておられる場所が…南無…
アウラングゼーブと聞いて、勘のいい方は気付いたかもしれませんが、今回やってきたアウランガーバードというのは彼が自分の名前を付けた街です!ムガル帝国皇帝の名のついた街に泊まれるなんて、社会科教師の夢ですわ🥺✨
しかし、自分の名前を街につけちゃうなんて、昔の人はすごいですよね。僕も皇帝になった時のために街につける名を考えておこう。
ダンバーラ、ダンバニウム、ダンバラール、ダンバリア
とかでどうだろうか。ダンバラールが一番アリだな。
アウラングゼーブがどんな人物であったかは、下のサイトの漫画を見ると面白く学べます!
他にもムガル帝国の皇帝の話や世界史の漫画がめちゃあるので、オススメ!
http://rank119.gozaru.jp/img/roma/img13/0-1.html
◆ダウラターバードに向かう
宿に戻ってロビーでくつろいでいると、アジャンタを見に行ったときに会ったアメリカ人が話しかけてきた。どうやら偶然同じ宿のようだ。
彼はすでにエローラにも行ってきたらしく、
エローラに行くなら途中にあるダウラターバードも見たほうがいい!
と教えてくれたので、折角なのでダウラターバード⇨エローラを1日でまわることにした。
翌朝、6時すぎに起きてバススタンドへ。
エローラ行きのバスを訪ねると、ここで待ってろと言われ、バスが来るまで待つ。
しかし、なかなかエローラ行きのバスが来ない。朝早く来すぎてしまったのかもしれん。
結局40分ほど待ってると、周りのにいちゃんがあのバスだぞ!と教えてくれた。やっときたか。
インド人たちは、バスがくると一斉に駆け寄り、我先に扉へと突っ込んでいく。中には開いている窓から荷物を投げ入れて席を確保している人も。
いや、並べよ😅
ぎゅうぎゅうづめの中で一際強い意志を持って入口に体をねじ込もうとするのは、やはりおばちゃんだ。なんて言ってるか全くわからんヒンディー語をまくしたてながら、その豊満なボディをフルにいかしたフィジカル戦に勝利し、あっという間にバスに入って行く。周りのおっちゃんや兄ちゃんは、その気迫に負けて先を譲っていた。
いつの時代も、どこの国でも、おばちゃんは強いのだ。
ぎゅうぎゅうのバスになんとか乗り込むと、すでに席に座ってたおっちゃんがこっちこっち!と、隣の席を確保して座らせてくれた。結局、ダウラターバードで降りたのは俺だけだったのだが、降りる場所もこのおっちゃんが教えてくれたし、インド人の人の良さには毎日助けられてばかりである。日本で困ってる外国人がいたら絶対助けようと心に決める。
ダウラターバードとは一体何かというと、天然の小高い丘を利用した要塞だそうだ。
この丘の上に砦みたいな建築物があって、頂上まで登って行くことができる。
かつての武器なんかも展示されている。
物々しい武器には、可愛らしいワンちゃんをのせることで、甘辛ミックスコーデに☆
こんなに切り立った崖の上に立つ砦を攻めるのなんか、ほぼ不可能やろ…とか色々想像しながら歩くのが楽しい。
ここダウラターバードの要塞は、中世インドにおいて最強の要塞であったそうだ。歩きながら、最強と言われた所以を理解した。
しかしまあ、本来敵の侵入を阻むための道を歩くのでめっちゃしんどい!!!
階段多すぎ!!道曲がりくねりすぎ!!
そんでもひいこらひいこら言いながら、なんとか頂上に到達!!
デカンの地を一望できる。
これがデカン高原…(また言ってる)
上から見ると、城壁の形もしっかり認識することができる。
途中から一緒に登ったインド人が、
若い奴らがこの草むらでよくファ◯クしてるぜ
とアナウンスを受ける。
こんな要塞まできて、すな。😫
そんなインド人の彼。
一緒に登ってくれてありがと。チップとられるんやないかとか疑ってごめんね。
30分くらいかけて登ってきたので、結構疲れて頂上でのんびり景色を眺めながら休憩。
お腹が空いたのでバスから降りた道路へと戻り、そこらのお店に入って遅めの朝飯。
朝飯と言いながらも、腹減ったのでがっつりターリー(インドの定食)を食べる。一緒に出してくれたパンみたいなのが焼きたてでめちゃうまかった☺️✨
飯を食べたあと、バスを待ってると牛の一団がしゃなりしゃなりと行進してきた。
うおー、さすがにこんな光景はモンゴルでも見たことがないので圧巻。
ここからアウランガーバードの街まで行くんだろうか。大変やな〜💧
なんか、その辺で草食ってた野良の牛っぽいやつもつられてこの一団にひょこひょこ着いたいっちゃったんやけど、いいんかな?笑 インド人はスルーやったし。笑 カオスだ。
◆ようやくエローラへ!
エローラ石窟は、今から1500〜1000年前に作られた石窟寺院。
崖をノミやハンマーを使ってコツコツコツコツ削って掘り出したという、気の遠くなるような作業を続けて作られました。
エローラの特徴は、仏教・ヒンドゥー教・ジャイナ教の3つの宗教の石窟寺院が並んでいるという点です。
この地図のように、南北に石窟が続いており、南に行くほど古くなり、北に行くほど新しくなります。
南が仏教⇨真ん中がヒンドゥー教⇨北がジャイナ教 と綺麗に並んでいます。
そしてなによりね、広すぎ!!
こういった道をテクテク歩きながら探索していきます。
この辺は仏教の石窟寺院!
アジャンタでも似たような石窟が多くありました。
仏教石窟をまわるだけでも、すでに結構疲れる💧💧なんせ、ダウラターバードもがっつり歩き回り、昼時なので日差しも強いったらない💧
仏教石窟をやっとこさ見終えた〜とおもったら
どーん!
と中央に鎮座している最も大きく有名なヒンズー寺院にぶちあたる。
写真じゃ伝わりづらいですが、想像の5倍でかいです。首痛くなる。
写真の観光客の大きさから、遺跡のでかさがわかると思います。宇宙を支える象て名前だったと思います。もうなんか、スケールが違いますよね…。
よくもまあこんなもん、崖から掘り出したな…頭おかしいやろ…(褒め言葉)
仏教のものと違って、躍動感の溢れる彫刻。
古代インドのマハーバーラタの物語を掘ってあるそうだ。1人テンションの上がる社会科教師。
他の石窟ももちろんすごいのだが、中央のこの遺跡だけ圧倒的にスケールが違いすぎて度肝を抜かれた。
インドに行くのであれば、ここは一見の価値がある。
しかし、もうこの辺でだいぶ疲れがピークに差し掛かっていた。
とにかく広大な敷地をひたすら歩き、しかしその壮大な石窟を見ることをモチベーションに次の遺跡に入ったら
はずれ
みたいな中身のものもあったり(失礼)
しかし、せっかく来たのだから絶対に全部まわるんだ!!という半ばヤケクソな気合いだけでなんとか全て周りきったころには体力という体力は空っぽになっていた。
11月でこれだから、夏場にここをまわろうなんて人はほんとに死を覚悟で観光した方がいい。
しかし、時代とともに細密に描かれていく石窟には、やはり心を奪われたのであった。
ヘトヘトになったものの、およそ三日間かけてアジャンタ、エローラ石窟およびその周辺の観光を無事に済ますことができた!!
次はいよいよインド北部を目指します!