ゲルでの食事について
◆遊牧民の食事
モンゴルでは基本肉🍖が主食となっています。モンゴルで肉というと、羊肉🐏を意味すると思っておいていいでしょう。皆さんは羊肉はお好きでしょうか?僕はモンゴルに来るまではあまり食べたことがなかったのですが…なんとも独特な臭みがあるお肉です😱お腹が空いてる時はまだマシなんですが、食事も後半になりある程度お腹がいっぱいになった時に口に入れようもんなら、胃の中のお友達がこんにちはしてしまいそうになるレベルでした。
遊牧民たちも、もちろん羊肉をふんだんに使った料理でもてなしてくれるわけであります。やったね!
今日は、ホームステイの経験をもとに、現代の遊牧民は実際にどんな食べ物を食べているのか、そしてその美味しさorヤバさを紹介したいと思います。
◆遊牧民の料理たち
@1.ボーズ
美味しさ ☆ ☆ ☆
ヤバさ ☆ ☆
水でこねた皮で羊肉を包んで蒸して作る料理。餃子的な感じ🥟
ボーズを作るばっちゃん pic.twitter.com/fwfEIHK0E3
— だ。 (@DamalYsk) 2019年9月25日
初日の夜にボーズでもてなしてくれた。動画は小麦粉をこねるおばあちゃま。
こんな感じで蒸して作るよ。
できたてのボーズは皮がもちもちであったかくて美味しい!☺️✨ただ、やはり後味の羊臭が凄いので、そんなにも量は食べれなかった🤤ごめんばあちゃま🤤2.5個が限界。
@2.ホーショール
美味しさ ☆ ☆ ☆
ヤバさ ☆
ボーズを薄くして、揚げたver。揚げ餃子🥟ボーズもホーショールも、中国に由来する。
こちらも出来たてはアツアツで美味しい☺️✨肉汁溢れるジューシーな味わいではあるが、やはり羊。しかし揚げてある分まだマシな気がする…🤔
モンゴル料理の味付けは基本的に塩のみなので、素材の味そのままな感じであるのだが、近年の食の多様化(首都ウランバートルには、韓国料理・日本料理・洋食などなどなんでもある)の影響からか、食堂やゲルの中でもケチャップをつけて食べてる人が多かった。ケチャップをつけると羊の臭みが和らいでより美味である。good!
@3.ツォイワン
美味しさ ☆
ヤバさ ☆ ☆ ☆
油蒸し焼き肉うどん。小麦粉の生地を蒸した後に麺状に切り、人参やジャガイモ、皆大好き羊肉を入れたもの。写真は大衆食堂のもの。
美味しくない。あまりにも不味くてたべれない!って感じではないのだが、麺はパサパサしていて、羊肉が絡めてあることにより、まんべんなく羊の呪いが施されている。あと量が多い💧野菜が入っているのが救いか🥕🥔
これもケチャップをかけて食べる人が多いが、それでも全部食べきれなかった。この料理には2回チャレンジしたが、いずれも良い思い出はない。
@4.ウルム
美味しさ ☆ ☆ ☆ ☆
ヤバさ なし
まろやかな薄味乳製品。家畜の乳に少量の小麦粉を入れてある程度火にかけ、表面に泡が立ってきたら火を止めて朝まで放置するとできる。
毎朝の朝食は、食パンにウルムを塗ってその上に砂糖をかけたものを食べていた。これは普通にうまい☺️✨癖も強くなく、美味しく食べることができる。なんて言えばいんやろ、しゃびしゃびで薄味のチーズみたいな(なんかこの言い方不味そう。笑 でもほんと、そんな感じ)味わいでした。毎日の始まりがこいつで本当に良かったと心から思っている😂✨
@4.タラグ
美味しさ ☆ ☆ ☆
ヤバさ なし
ちょっと酸味が強めのヨーグルト。ウルムをとった後の生乳を濾したものに酵素をいれて沸騰させ、容器に入れて4.5時間でできる。
これも普通に美味しい!😳砂糖を入れて食べるのだが、日本のプレーンヨーグルトに近い感じで、好んで食べていた。昼にゲルの中で休んでると、おばあちゃんがよくタラグ食べるかい?タラグ!と聞いてくる。笑 おやつ的な感覚で食べれる一品。
@5.巻き寿司的なもの
美味しさ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ヤバさ ある意味ヤバイ!😳
海苔の上に、ウルム(@3参照),サラミ的なもの,ピクルスをのせて巻き寿司のようにして出来上がり。
恐らくこれはモンゴル料理やなくて、羊が苦手な日本人への気遣いで作ってくれたと思われる。モンゴルで食べた手料理の中で圧倒的に美味かった😳✨羊肉じゃないだけでもう拍手喝采なのにも関わらず、米と海苔!!😂✨ウルムがまた良い味だしていて、ペロッと一皿食べれてしまった。モンゴル人のおもてなし精神はえぐいので、食べた先から新しいものをどんどんくれるから結局10個くらい食べてしまった😋今でも、もう一回食べたいな〜と思うような一品でした。
いかがだったでしょうか。
基本的に、肉オンリー!とかおかずオンリー!乳製品オンリー!の料理は厳しいもんがあるなーってのが、モンゴルの食事の感想でした。パンと食べたり、お米と食べると一気にハードルが下がるイメージ👏🏻
今回お邪魔したゲルは、近くに(トラックで25分くらい)街があり、スーパーや市場から食材を手に入れやすい場所でした。そのため、米やパン、時には紅茶(美味しくなかったけど)やオレンジジュースをいただけたりする非常に物資の豊かな環境でした。もっと田舎に行くと、こんなに贅沢な食事ではなく、冬に向けて一日馬乳酒だけで生活する人もいるそうだ。
どの地域であっても、羊肉を食べることはほぼ共通であった。そのためにも飼っている家畜の中で羊は大きな割合を占めている🐏
羊は性質的に群れを形成しにくいみたいなので、ヤギを混ぜておくと先陣を切って羊を引っ張ってくれるらしい。ヤギえらい。🐐
◆家畜を食べるということ
帰りのバスに乗るために、ホストファミリー夫妻に近くの街まで送ってもらい、ちょっとだけ街を案内してもらったのだが、肉屋さんに入れてもらった時に結構衝撃的なものが転がってたので、せっかくなので載せておきますね。
※ちょいグロ注意⚠️⚠️
wow...!🍖
1枚目の左下には、恐らく内臓を詰めた袋と血の入ったペットボトルが無造作に転がってました。ほへぇ〜。
直接羊の解体に立ち会ったのは、南ゴビで遠目から見た時だけだったのですが、毎日メェメェ言いながら走り回ってたやつらの命をいただいてるんやなぁ。と、当たり前やけど再認識させられた。
日本にいると、綺麗で豊かな部分だけを見て生きていけるけれども、誰かが屠殺や解体してくれてるおかげで自分たちは綺麗なまま(といったらたいへん語弊があるかもしれんが)いられるんやおなぁということをまざまざと感じた。
遊牧民たちは、自分たちの手で家畜を育て、自分たちの手で屠殺し、自分たちの手で解体し、そして食べる。子どもたちも、幼い頃からそれを見て"食べる"ということを理解しながら育っていく。
別に日本で同じことをすべきだ!なんてことを言い出すつもりはさらさらないが、それが本来の姿だよなぁと感じた。
遊牧民とのくらしは、本当に色んな学びがあったり、考えるきっかけを与えてくれる👏🏻💫
前回のゲルに引き続き、今回は遊牧民の食事について書いてみました。南ゴビツアーのような絶景!や、旅!という感じとはまた違った記事なので、需要があんまないのはわかってはいますが💧
でも、2019年現在の遊牧民達のリアルな暮らしぶりを知ってもらって、ちょっとでも彼らの暮らしや文化に興味をもってほしいという社会科教師(現在ニート)としての思いがあるので、ちょっとでも関心を持ってもらえると幸いです💫
ゲルホームステイについては、あと1記事くらい書いて終わりかなぁと考えてます✍🏻
次はもうちょっとホームステイの内容について書きたいと思うので、またお暇があれば読んでやってください🙆♂️